「学生野球資格を回復するための研修会」が悪いわけではない

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鈴木一郎氏が、「学生野球資格を回復するための研修会」に参加したことを受けて、この研修会の必要性に関して議論が起こっているようです。

学生野球は、「人間としての成長」や「教育」を土台としての野球指導ですから、プロ出身の選手にもその考え方を学んで欲しいというのが表向きの理由だと認識しています。

ただ現実的には、1961年(昭和36年)までさかのぼる、プロ野球界とアマチュア野球の間での軋轢が今日に残っての制度だと思います。

社会人野球協会はプロ野球側に対し、3月1日から、産業対抗大会(現・社会人野球日本選手権大会)が終了する10月31日まで社会人野球の選手をスカウトしないよう要請し、プロ側はこれを遵守していたにもかかわらず、社会人野球協会が退団選手の保有期間を延ばすよう求めたり、プロ野球側がそれに対抗するような動きがあったりして、揉め始めます。

高校野球や大学野球を傘下におく日本学生野球協会も社会人野球協会の決定に同調することとなり、学生野球憲章でもプロ野球関係者からの指導を禁じ、長きにわたり壁が生じていました。

また、アマチュア側の立場で指導者として飯を食べていくだけの枠に限りがあり、これを守ろうとする意識が強かったとも感じます。

その枠の問題はプロ野球側にもあり、歩み寄りが必要な状況にあります。

アマチュア側もいつまでも軋轢を作っていては、野球界の発展につながりません。

そのため、2013年には日本野球機構と日本学生野球協会との合意により、学生野球資格回復研修を受けることによってプロ野球OBによる高校・大学野球の指導が可能となったという状況です。

アマにはアマとしてのプライドと指導育成方法のノウハウがあるのではないでしょうか。

プロにも、その高いレベルで指導できる能力があり、世間もその能力を学生たちに伝えてほしいいう期待があります。

相互の思いを尊重し合って、枠の取り合いではなく指導者としての能力を問われて、アマチュアチームに請われる関係になってほしいと願うばかりです。

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